リバースモーゲージとは?注意点も解説!

どんな制度か

リバースモーゲージは、自宅に住み続けながら、自宅を担保に高齢者の老後生活資金等の融資を受けることができる制度です。自宅に住みながら、その自宅を担保にお金を借入れるという意味では住宅ローンと同じですが、住宅ローンの場合は最初にまとまった融資を受け、その元金と利息を毎月返済していきます。

それに対し、リバースモーゲージは自宅の評価額から算出された融資枠内で毎月もしくは一括で融資を受け、契約期間中は利息のみを返済し、契約終了後または契約者(債務者)の死亡後に元金をまとめて返済します。利息を返済せずに元金に上乗せしていくタイプの商品もあります。

元(利)金の返済方法としては「担保の自宅を売却する」「自己資金で返済する」「代物弁済をする」などがあります。この制度を逆(リバース)抵当融資、逆住宅ローンなどと呼んでいます。ちなみに、「モーゲージ(mortgage)」は「抵当・住宅ローン」の意味です。

これらの制度は各都道府県の社会福祉協議会等の公的機関、民間の金融機関が取り扱っていますが、それぞれの貸付条件は異なりますので、以下具体的に説明したいと思います。

社会福祉協議会の不動産担保型生活資金

「不動産担保型生活資金」は、持ち家と土地があっても現金収入が少ない高齢者が、将来にわたって住み続けることを前提に、その居住用不動産を担保に生活費を借り入れることにより、世帯の自立支援を図っていく貸付制度です。

高齢者の居住用不動産を担保に月額で貸付を受け、借り受けた高齢者の死亡時または融資期間終了時にその不動産を処分し返済することから「リバースモーゲージ」形式とも言われています。

この不動産担保型生活資金(リバースモーゲージ)制度の実施主体は都道府県社会福祉協議会です。そして、事業の実務は地域の市町村社会福祉協議会が行っています。

1.貸付対象世帯
・借入申込者が単独で所有している不動産に居住している世帯
※同居の配偶者が連帯借受人となる場合は、配偶者と共有している不動産も対象となります。
・世帯の構成員全員が原則として65歳以上であり、配偶者と親(配偶者の親を含む)以外の同居人がいない世帯
・世帯の収入が市町村民税非課税又は均等割課税程度の低所得世帯(生活保護受給世帯は対象外)

2.対象不動産
・マンションなどの集合住宅、更地、同じ敷地内に子供世帯の家が建っている場合や、2世帯住宅の場合は対象となりません。
・当該不動産に賃借権等の利用権や抵当権等の担保権の設定がされていないこと。
・土地の評価額が原則として1,000 万円以上であること(ただし、借入申込世帯の状況をふまえ、貸付適当と判断される場合は、800 万円以上でも可能)
※当該不動産が都市計画法上の「市街化調整区域」内にある場合は原則対象外

3.貸付限度額
・土地の評価額の70%程度(不動産鑑定士による評価に基づく。)
・月30万円以内

4.連帯保証人
推定相続人の中から連帯保証人1名を選任する必要があります。推定相続人がいない場合には選任不要です。

東京スター銀行の「充実人生」

上述した不動産担保型生活資金と異なり、借入金の使いみちは生活資金のみに制限されません。住宅購入資金、リフォーム資金、住宅ローン借換資金として使うことも可能ですが、事業・投資目的は除かれます。また、マンションでも利用可能です。

リバースモーゲージは自宅を担保に銀行から資金を借り入れる仕組みですが、最終的には自宅売却代金の一部で返済できると想定される金額を上限にするなど、契約者が安心して利用できる仕組みとなっているようです。

数ある民間の金融機関の中で、「充実人生」を紹介したのには理由があります。こちらの商品は推定相続人のいない方でも利用可能となっているからです。相続人不存在の場合には、返済手続が非常に煩雑となりますが、そのことが融資上限額に影響を及ぼすことはないそうです。

ただ、収入・契約時年齢により、上限額を審査して利払いあり型と利払いなし型のどちらになるかが決定されます。例えば、不動産評価額は高いけれども年金収入が低いときには上限額は抑えられてしまい、融資上限額が評価額の50%程度になることもあるようなので注意が必要です。

 

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