行政書士試験の振り返りと勉強方法

令和4年度行政書士試験合格発表

令和5年1月25日、令和4年度試験の合格発表がされるようです。この記事を書いている時点では発表前ですので、合格者人数や合格率などはわかっていません。

例年11月上旬に試験が行われ、発表まで3か月待たされますので択一だけで合格点に達しない受験者は記述の採点待ちとなり、発表まで悶々とした日々を過ごすことになります。私自身も平成30年~令和2年の3回受験しましたが、足切りとなった初年度以外は同様でした。

使用した教材

合格革命シリーズの基本テキストと基本問題集です。同シリーズの肢別問題集が人気あるようですが、全く中身を見たことがありませんのでコメントできないです。

独学での合格の可能性

科目別に書いていこうと思いますが、憲法からです。正直なところ、このテキストではちょっと足りない気がします。司法書士試験でも憲法が択一3問出題されますが、行政書士試験では択一5問プラス多肢選択1問が出題されます。憲法に限らないのですが、全科目を1冊にまとめた都合上簡潔な記述に終始せざるを得なかったのかなあと感じます。

800ページほどあるのですが、これ以上本を厚くすると扱いにくく初学者がとっつきにくくなることを考慮してのことなのでしょう。本文に書かれている部分はもちろんですが、側注のところも全てマスターする必要があると思います。

行政法は、配点比重が高いので一番時間をかけなければなりません。図表などは覚えるのが大変ですが、繰り返し読み込んで映像記憶できるようになれば理想ですね。過去問が豊富にあるので、過去問回しも有効だと思います。

民法ですが、この科目については記述式問題が2問出されますから、暗記に頼らずに理解を重視しなければなりません。基本テキストはまとめ本として使用するには適していると思いますが、これを繰り返し読んだところで民法を理解するのは困難でしょう。

他の資格試験の教材に手を出すことを勧める人もいらっしゃるようですが、私はそれには反対の立場です。資格試験においては、完璧主義を捨ててわからないところは深く追求しないことが合格のための近道になるのではないかと考えます。

次に商法・会社法です。司法書士としては得点源としたいところです。出題数が少ないし、コスパが悪いので捨てる方もいらっしゃるかと思いますが、開業を考えている資格ホルダーではない方は対策したほうがよいと考えます。実務上、行政書士からの商業登記依頼が非常に多いからです。

基礎法学は、このテキストに書かれていることは非常に有益なので繰り返し読んでおけば十分かなと思います。一般知識は、一度足切りを経験していますので頭が痛いです。ちなみに、テキストに載っているものからの出題は1問もないことがほとんどです。引っ掛けっぽい肢に注意して、現場思考で何とか乗り切るしかないでしょう。

結論として、合格革命などの市販のテキストだけでも合格の可能性はありますが、記載の分量が抑えられている関係で法律初学者が理解することは難しい。かといって手を広げすぎることは効率が悪くなるので、そこをいかにクリアしていくかが鍵となるといったところでしょうか。

司法書士との兼業について

行政書士と司法書士を両方登録している方が多くいらっしゃいます。事務所が都市部以外にあるのであれば、それなりのニーズはあるでしょう。ただ、行政書士が扱うことができる業務は非常に多岐にわたりますので、個人事務所レベルではできることも限られてくるのではないでしょうか。

ちなみに、私は今のところ行政書士の登録をする予定はありません。必要性を感じないことと、手広く案件を受任することがお客様に提供するサービスの質を低下させることに繋がるのではないかと考えているからです。

 

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