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総合法律支援法の改正
令和6年4月18日に成立し、同月24日に公布された総合法律支援法の一部を改正する法律(令和6年法律第19号。以下「改正法」という。)は、令和7年9月5日の政令によって施行日が定められ、令和8年1月13日に施行されます。
制度の概要
改正法では、新たに「犯罪被害者等支援弁護士制度」が創設されました。この制度は、殺人や重大な性犯罪など深刻な被害を受けた人やその家族が、事件直後の早期段階から弁護士による継続的かつ包括的な支援を受けられるようにすることを目的としています。
被害者は精神的ショックや身体的被害、さらには経済的困窮により、必要な手続を自力で行えないことが少なくありません。こうした現実を踏まえ、被害者が孤立せず適切な支援につながるための仕組みとして制度が設けられました。
特徴・対象
制度の大きな特徴は、原則として日本司法支援センター(法テラス)が費用を負担する点です。これにより、経済的理由で弁護士への相談や依頼をためらう被害者でも支援を受けやすくなります。
対象となるのは、
- 殺人・強盗殺人など故意の犯罪行為による死亡事件
- 不同意わいせつ、不同意性交等の性犯罪
- 傷害・強盗傷人など故意の犯罪行為による負傷で、治療期間が3か月以上のもの
- または治癒後に犯罪被害給付制度の障害給付金の対象となる障害が残る場合
といった、重大な結果を伴う犯罪被害です。
支援内容
支援内容は多岐にわたり、
- 被害届・告訴状の作成や提出
- 捜査機関・裁判所への同行
- 加害者との示談交渉
- 損害賠償請求訴訟の代理
- 犯罪被害者等給付金の申請など行政手続のサポート
- 報道・取材対応
など、被害者が直面する幅広い課題に対し、弁護士が一貫して寄り添う体制が整えられています。
課題
この制度は、長年にわたり被害者支援の充実を求めてきた日弁連も高く評価しています。一方で、対象犯罪の範囲や資力要件、費用負担の在り方など、今後の詳細設計には慎重な検討が必要です。
特に資力要件は「(事件後の対応に必要な費用負担により)生活の維持が困難となるおそれがある被害者等」と抽象的に規定されており、附帯決議でも制度利用を躊躇させるような負担が生じないよう配慮することが求められています。
最後に
犯罪被害は誰にでも起こり得る問題です。心理的・経済的負担によって被害者が刑事手続など事件後の対応を十分に行えなければ、社会から孤立してしまう危険があります。犯罪被害者等支援弁護士制度が、必要な支援に確実につながる社会づくりに寄与することが期待されています。

司法書士の藤山晋三です。大阪府吹田市で生まれ育ち、現在は東京・三鷹市で司法書士事務所を開業しています。人生の大半を過ごした三鷹で、相続や借金問題など、個人のお客様の無料相談に対応しています。
「誰にも相談できずに困っていたが、本当にお世話になりました」といったお言葉をいただくこともあり、迅速な対応とお客様の不安を和らげることを心掛けています。趣味はドライブと温泉旅行で、娘と一緒に車の話をするのが楽しみです。甘いものが好きで、飲んだ後の締めはラーメンではなくデザート派です。
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