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はじめに
2026年の衆議院選挙後、新政権が掲げる積極財政路線が注目を集めています。大規模な財政出動が続くことで、株式市場や為替市場は敏感に反応し、今後の経済環境についてさまざまな見方が語られています。
司法書士として相談を受ける中でも、「物価上昇が続く中で資産をどう守るべきか」「相続や贈与を見据えた資産形成はどう考えるべきか」といった声が増えています。本記事では、政治的評価ではなく制度理解を目的に、現在の経済環境とオルカン・S&P500などのインデックス投資の位置づけを整理します。
積極財政がもたらす市場環境
積極財政は一般に以下のような影響が議論されます。
- 株価への影響
財政支出が企業活動を後押しする可能性がある一方、金利上昇圧力が相場の変動を大きくする場面も想定されます。2026年2月現在、長期金利の上昇ピッチは速く、市場の不安定さが増しています。 - 為替の変動
金利差や市場心理の変化により、円安・円高のどちらにも振れやすい状況が続く可能性があります。実際、衆院選直後にはドル円が急落する場面もあり、為替の予測がいかに難しいかを改めて感じさせます。 - インフレ加速の懸念
既に物価上昇が続く中、財政拡大がさらなるインフレ圧力につながるとの指摘もあります。生活コストの上昇は家計に直接影響するため、資産形成の重要性はむしろ高まっています。
インフレと相続・贈与の関係
インフレ局面では、相続や贈与の計画にも影響が出ます。
- 金融資産のみを保有している場合の懸念
相続税の基礎控除額は法改正がない限り固定されています。そのため、インフレによって金融資産の評価額が増加すると、これまで課税対象でなかった家庭でも相続税が発生するケースが増える可能性があります。 - 不動産への資産移転のメリット
不動産は、実勢価格よりも低い水準で相続税評価額が算定されることが多く、金融資産を不動産に組み替えることで相続税評価額を圧縮できるという特徴があります。もちろん、管理コストや空室リスクなどの検討は必要ですが、インフレ局面では実物資産の価値が相対的に安定しやすい点も注目されます。 - 遺言書や贈与との相性
金融資産・不動産いずれも遺言書で指定しやすく、計画的な資産移転が可能です。ただし、名義預金と誤解されないよう、贈与契約書の作成や管理には注意が必要です。(詳細は以前の記事「NISA改正で未成年も利用可能に!?」をご参照ください。)
積立を続ける意義
株価、為替、物価が大きく動く局面では、「今は投資を控えるべきでは」と不安になる方もいます。しかし、インデックス投資の本質は 短期的な変動に振り回されないこと にあります。
- 積立は価格変動を平準化する
高値でも安値でも淡々と買い続けることで平均取得単価が安定し、長期的なリスクを抑えやすくなります。また、円高・円安のどちらの局面でも積立を継続することで、為替リスクの平準化にもつながります。 - 市場全体の成長を取り込む仕組み
個別企業ではなく市場全体に投資するため、経済成長の恩恵を広く受けられます。 - インフレへの備えとしての成長資産
現金だけを保有するより、成長資産を一定割合持つことで、物価上昇に対する防御力を高めることができます。もちろん、投資には元本割れのリスクがあり、商品ごとにコストやリスクは異なります。制度面でもNISAの非課税枠や課税口座との使い分けなど、理解しておくべき点は多くあります。
継続は力なり
積極財政、為替変動、インフレ加速といった要素が重なる現在、経済環境は不透明です。しかし、こうした不確実性こそが、長期・分散・低コストというインデックス投資の強みを際立たせます。
司法書士としての視点からも、相続・贈与の計画において金融資産と不動産のバランスを考える重要性が高まっています。そのうえで、短期的な相場変動に惑わされず、計画的に積立を継続することは依然として賢明な選択肢の一つと言えるでしょう。

司法書士の藤山晋三です。大阪府吹田市で生まれ育ち、現在は東京・三鷹市で司法書士事務所を開業しています。人生の大半を過ごした三鷹で、相続や借金問題など、個人のお客様の無料相談に対応しています。
「誰にも相談できずに困っていたが、本当にお世話になりました」といったお言葉をいただくこともあり、迅速な対応とお客様の不安を和らげることを心掛けています。趣味はドライブと温泉旅行で、娘と一緒に車の話をするのが楽しみです。甘いものが好きで、飲んだ後の締めはラーメンではなくデザート派です。
三鷹市をはじめ、東京近郊で相続や借金問題でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
