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投資を始めて変わったこと
以前の記事「アラカンがオルカン投資を始める理由」で、オルカンへの投資を始めたことを書きました。私の場合、少額積立投資をしているのですが、明らかに投資後に変わったことがあります。それは、日々の株価や為替を気にかけるようになったのです。
具体的には、朝のニュース時の日経平均、TOPIX、ナスダック、金先物価格、ドル円等です。投資をしていない頃には全く興味がなかったのですが、それ以外に内外の経済動向にも関心を持つようになりました。
インデックス投資においては、日々の値動きに一喜一憂してはいけないと言われますし、それ自体が無意味だということも分かっているのですが、合理的な行動を取ることは難しいものだと感じます。
円高で仕込んで取り崩し時には円安になっているというのが理想なので、2025年1月時点のドル円は158円前後ですし、円高になって欲しいとの願いから株価よりも為替の方が気になるところです。
円の実質金利
実質金利とは、名目金利からインフレ率を引いた金利のことを指します。日銀は2024年7月、政策金利を0.25%に引き上げることを決めましたが、賃金上昇が物価上昇に追いついていないこと等を理由に同年内の追加利上げを見送りました。
一方、直近のインフレ率は2~3%で推移しており、長期間のデフレを脱却したとも言われています。以上のことから、円の実質金利はマイナス2%前後となっているようです。これは円を預けていても利息よりも物価上昇のスピードが上回るので、実質的には円の価値が目減りすることを意味します。
ちなみに、米国の実質金利はプラス2%台ですので、円が売られドルが買われることにより円安の一要因となるのです。
コストプッシュインフレ
現在の日本はインフレだと言われていますが、それはコストプッシュインフレであり、企業の生産コストの上昇が原因で物価が上昇するインフレを意味します。
日本は、生活に欠かせないエネルギー、食料等を輸入に頼っています。円安により原材料調達にコストがかかりますので、企業は価格に転嫁せざるを得ません。ただ、エネルギー、食料等の生産者は海外にいますので、価格上昇分の利益は海外に入ることになるのです。私たちの生活を苦しめる物価が上昇しても賃金が上昇しない状態を作出している原因だと説明されます。
インフレだから投資するは正しい選択なのか
過去の記事でも述べましたが、円の価値が目減りしているのですから円預金をするということは、穴の開いたバケツに水を貯めていく行為とも言えます。現役世代であれば労働所得により減るよりも増える量を多くすることもできるかもしれませんが、年金収入しかなくなる老後にそれをすることは叶わないでしょう。
だからといって短絡的に投資をすべきだと言えるのでしょうか。そのようなことを煽るSNSの発信が多く見受けられます。過去の実績はあくまでも過去のものであり、未来を保証するものではありません。投資は必ず元本割れのリスクを伴いますので、安易にそれをあてにすることは避けるべきでしょう。
かといって目減りする預金額をただ指をくわえて見ているだけよりも、何らかの対応策を講じる必要があるのではないでしょうか。