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SNSで話題に
2024年1月から新NISA制度がスタートし、つみたてと一般(成長投資枠)の併用が可能となり、年間投資枠及び非課税保有限度額の増額並びに非課税保有期間が無期限化されるといった変更がされました。
最近SNSで、旧NISAからオルカン・S&P500のインデックスファンドに積立投資をしている人の含み益がすごいことになっている、今すぐNISAを始めたほうが良いなどの情報発信が目に付きます。そこで、アラカン(50代後半)、投資初心者である私がNISAを始めるべきなのかについて思うままに書いてみました。
eMAXIS Slimシリーズ
オルカン・S&P500の中でも注目されているのが、三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用しているeMAXIS Slimシリーズです。同シリーズが人気の理由として、信託報酬等のコストの低さを挙げることができます。
2024年6月現在、日々の純資産額に対して年率0.05775%以内をかけた額となっています。また、受益者還元型信託報酬という仕組みを採用しており、このファンドの純資産総額が増えれば増えるほど、運用にかかるコストが安くなります。委託会社間での価格競争によって、今後まだ下がる可能性があります。
円安、S&P500最高値更新
上記2つの人気ファンドは為替ヘッジなしで運用されていますので、円安による恩恵を多く受けることができます。また、2024年6月現在、S&P500は最高値更新を継続しています。オルカンの米国株への投資割合は約60%ですので、S&P500の影響を大きく受けることになります。
よく言われていることですが、以上の2つが含み益を増やした要因だと思います。ですから、今後円高に転じたり、リーマンショックのようなことが起こると元本割れすることもあり得るでしょう。
余剰資金
よく、投資は余剰資金でやれと言われますが、全くその通りだと思います。間違っても年金を全て投資にまわすようなことは避けるべきでしょう。50代以降がつみたてNISAにより投資信託を始めるに当たって、重視しなければならないのは多くのリターンを求めないことです。
40代までであれば投資に失敗しても取り返すことはできますが、アラカン以降の年代は老後資金を枯渇させることに繋がってしまいます。余剰資金の有無については、口座に眠っている預貯金があるかどうかが判断材料となるでしょう。
低金利により、例え定期預金に入れても貰える利息はごく僅かです。したがって、投資(NISA)を始めるなら、そのような預貯金を資金にすることが良いのではないかと思います。
長期運用、積立投資
インデックスファンドへの投資で失敗しないためには、最低でも15年以上の長期運用が不可欠となります。一時的な暴落により損切りするようなことは絶対に避けなければなりません。
積立については損失リスクを抑えられると説明されることが多いですが、長期運用を前提とするならば一括投資をしても両者に大差はないと考えます。暴落時に成長投資枠で一括投資することも選択肢のひとつとなるでしょう。
チャートが気にならない金額で
最後に投資額を決めるに当たって、考慮すべきことを書いてみます。これは自分への言い聞かせでもあるのですが・・。
長期運用が必要なのですから、積立額はチャートが気にならない金額にすることをお勧めします。チャートが気になって眠れないようなら積立額を下げる必要があります。理想なのは、積立額を決めたら15年間ほったらかしにするということです。