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時間が足りない!
司法書士試験の午後の部は本当に過酷です。
私もそうでしたが、とにかく時間が足らないし問題量(記述式)が多すぎるうえ、ページ数も多い。ページを切り取ることは許されていないので、ページを何度も行ったり来たりを繰り返さなければならず、午後2時頃になると受験会場ではページをめくる音が鳴り響くことになります。
そこで、今回は記述式問題にどう取り組めば良いのか、特に時短のために意識すべきことなどを書いてみたいと思います。
平常心で臨むのは無理
合格へ近づけば近づくほど本試験では緊張します。全く緊張しないという方は合格レベルから程遠いか、類まれな性格のどちらかでしょう。
私もその場から逃げ出したくなるような緊張感に襲われていましたし、二度と試験を受けたいとは思いません。呼吸が乱れるくらいの緊張から、試験直前には腹式呼吸をして何とか心を落ち着かせようとしていたことを思い出します。
何が言いたいのかですが、本試験を平常心で臨むのは無理であること、無理であるのなら緊張して当たり前と心得たうえで、緊張するのならば実力の100%を発揮することも当然叶わないことになります。
1日1問を解く
1日の勉強の初めに不登・商登どちらでもいいので1問解くことをお勧めします。過去問は時間がかかり過ぎるので、基本的な問題を実際に書いて解くことが重要です。過去問を解くなとは言いませんが、問題の作りが粗いので繰り返し解く意味はないと考えています。
本試験では雛型を思い出している時間などありませんから、手が勝手に動き出すくらいの状態、少しオーバーな気もしますが、それが理想です。ボールペンのインクが1~2か月で無くなるくらいの分量になるかと思います。
字は汚くて当たり前
きれいな字を書いている余裕などないわけですから、字が汚くなるのは当たり前です。ただ、採点する側は人間なので、字が汚すぎたり、訂正だらけの答案は非常に印象が悪くなります。
字は必ず楷書を使い、書き順を正確にしましょう。書き順は小学生で習いますが、一度間違って覚えると一生直りませんので、自信がない漢字は検索してこの機会に書き順を改めたほうが良いと思います。
1文字でも少なく書く
特に商登に言えるのですが、1文字でも少なく書くことが時短に繋がりますので、それを意識することです。例えば、「次のとおり変更」の「次のとおり」の部分は不要ですし、登記されることもありません。
TACの山本先生の著書に登記申請書は登記記録の下書きであるとの記載がありますが、実務上今でもそれを意識しています。雛型を覚えるより、どのように登記されるのかの記載例を押さえることの方がはるかに重要なのです。
合格は通過点に過ぎない
ここまで色々と述べてきましたが、司法書士を目指す以上、生涯勉強して自己研鑽に励むことが求められます。合格したからといって勉強から解放されるわけではないのです。ただ、長期にわたる無味乾燥な受験勉強でも実務では必ず役に立ってくれます。
特に、会社法・商登法の知識は実務上重宝されることが多いと思います。商業登記をたくさん扱う司法書士は少数なので、知識の抜けが著しいのがその理由です。